*突然の離婚届⑤止められた生活費*
「来月から、給料の口座、変えるから」
それまで私は、
生活費をすべて管理していました。
住宅ローンの返済や、光熱費の支払い、
学費、幼稚園の費用・・・
(これはマズいな・・・)
のんびり屋の私でも
さすがに焦りを隠せませんでした。
まず、大急ぎで、市役所のこども福祉課へ電話をしました。
「すみません・・・生活費、止められちゃいました・・・」
Tさんは、すぐに時間を作ってくれ
私はすぐに市役所へ向かいました。
「ご主人は、帰ってくるつもりはないみたいね」
「・・・そうですね、今の時点でそういった連絡はなくて、ただ生活費の口座を変えるから、と言われただけなんです」
「あなたは、現時点で、離婚を考えてる?」
正直なところ、私はまだ主人が戻ってくるかもしれないと思っていました。
だから、その時点で「私の中では」離婚の意思はありませんでした。
それを聞いたTさんは、
奥から資料を持ってきてくれました。
「調停を起こしましょう。生活費を払ってもらうためのね。別居してても夫婦だから、生活費は収入が多いほうが払わないといけないのよ。ここにある書類、1つずつ説明するから、書いてくれる?」
それは、夫婦関係調整調停と言って、
離婚調停ではなく、いわゆる円満調停というものでした。
相手の住所や、名前、夫婦の現状ついてや
生活費はいくらくらい請求するのか、事細かに書く必要がありました。
「・・・書き終わりました」
「じゃあ、これを持って、今から裁判所に行ってきて。お金のことだから、早くしたほうがいいし・・・ちょっと大変だけど、出し終わったら今日はそれで終わりだからね」
そこからすぐに裁判所へ行き、
私は調停を申し立てました。
主人には「調停を申し立てたから、そこで話そう」と
LINEを送りました。
そして、帰ってから求人広告をチェックし、
掛け持ち先を探しました。
ありがたいことに近くの飲食店でWワーク可能なところがあったため
面接日に即日採用していただけました。
生活費がなくなりそうになってきたときは
クレジットカードで買い物をしたこともあります。
そうして、仕事を掛け持ちしながら
約1か月後、調停の日を迎えるのでした。